専業主婦(夫)や復職者のキャリアは多様?(令和版職業選択の自由)

我が家は共働き世帯で、子供と触れる時間も限定的な中、収入も確保しなければという葛藤と戦っています。収入面を安定させるために、育児家事を夫婦で分担しながらも各々本業に加え副業もなんとかしなきゃね・・と日々フラフラで頑張っています。

今、振り返れば、昭和時代は父親が働き、母親が家を守るという専業主婦スタイルの家庭が多かったと思います。このスタイルの方が子供の幼稚園や学童期の面倒も見やすいライフスタイルで、子供を傍で見守り、育てやすい環境であったと考えます。

ただしこの専業主婦(夫)スタイルには大きな副作用が3点ほどあります。

①専業主婦(夫)の就業やキャリア形成が困難(そもそも女性に選択肢がなかった)

②専業主婦(夫)の子育てダメージによるメンタルヘルスの悪化

③家庭内の収入面(父親の稼ぎ次第、失職したら終わり)

上記のように、色々なリスクをはらんでいたわけです。昭和時代も結構ヒヤヒヤだったと思います(ウチの親父も言っていました)

昭和と平成の前半は風潮というか、バブル世代の名残というか、父親が働き母親が家庭を守るという流れが主体でした。

それが成り立っていたのは、社会構造として父親の稼ぎで家計が賄えるという前提があった事でもあります。しかし、平成時代後半から令和時代にかけて、父親の生涯賃金が過去に比べ減少傾向にあるという事が指摘されています。その流れを記載した図が下記の内容となっています。

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0405.html

この図の見方は、一般労働者(フルワーク勤務)の初任給(20-24歳あたり)の給与を100とした時、各世代別で初任給から何倍くらいになっているかを1970年代、1990年代、2021年で比較しています。(1995年の40-44歳で200なので、初任給から約2倍の給料をもらっているよという考え方になります)

この中で赤の女性の部分に注目頂きたいのですが、1970年代は女性でフルワーク勤務の方がいてもパート勤務が主体であり、給与は上がらず、キャリアアップはほとんどなかったと分析されています。1990年代は若干上がってはいますが1970年代と似たような感じです。ただし、2021年になると女性の平均給与の伸び率は徐々に上がっています(ただしまだ男性程ではない)もちろん、どの時代でも女性でも高所得者はいますが、あくまでこれは全体平均となっている点はご留意ください。

また男性においても1970年代や1990年代は50代をピークに初任給から2倍近くは給与を上げ、まさに年功序列というような体系でキャリアアップと給与増加を見込めていました。

一方で、2021年に入って状況がガラリと変わってきています。下記にそれを列挙してみます。

①男性と女性の給料の差が小さくなっている

②男性の年功序列に伴う給与増加の伸び率が過去に比べて下がっている

③結婚適齢期であるはずの20~30代の給料の伸びが過去に比べ小さい

④子育てのピークを迎える男性の40~50代の給料の伸びも低下

という内容になっており、男性の給料の伸びが過去に比べ低下しているのが顕著です。そして、男性と女性の間の給与の伸び率の幅も縮まってきています。この背景には、婚姻家庭では家計を支えるために女性側も家計のサポートのために働き始めているという構図も考えられます。

ただ、そう単純なものではなく、2021年の女性の平均給与の伸び率が上がっている背景には下記のような理由も考えられそうです。

①未婚女性のままキャリア構築して給与ベースを上げている少子化要因

②諸事情でシングルマザーとなり、一人でなんとかキャリア構築し給与ベースを増加させている片親への負担増

③男性が家庭に入り、女性側がメインで稼ぐというスタイルになってきている多様性

④共働きとして男女共にフルワーク勤務で女性の給与ベースの増加共働きスタイル

⑤結婚しても自身のキャリアのために働く女性の増加男女共同参画型(共働き型?専業主夫型?)

などです。色々なパターンが考えられますが、少なくとも2020年代以降は過去との生活基盤の整え方(父親が稼いで女性が専業主婦)が大きく変わっている事は明らかですね。

労働経済学や男女共同参画社会のキーワードとして、1930年代に提唱された「ダグラス・有沢の法則」という法則があります。この定義は、「世帯主の収入と配偶者の就業率には負の相関関係があり、夫の収入が高ければ妻が働く率は低くなる」といわれています。しかし上記の①や⑤のように、女性のキャリア志向が高まっている背景から、令和時代以降はより一層、この法則から乖離して進んでいくと予測されています。

だからと言って、社会への男女共同参画が進んできているバンザーイ!と浮かれているわけにはいきません。給与伸び率のグラフを見てもわかるように、共働きで給与が対等ならば、男女ともに似たようなカーブになるはずですが、女性の方がいまだに下回っています。つまりまだ何かしらの要因で女性側が就労して給与を上げていく部分に弊害があるという見方にもなります。

これが物語っているのは、女性はいまだにパートや副業(フリーランス)が主体となっているという構造かと思われます。

なので、女性側は家事も育児もこなしつつ、家庭を顧みれる範囲でのパート・副業にとどまっている・・。という事にもなり、全力を発揮できていないという状況が今もなお続いているという事になりそうです。

出産と初期の子育ての期間の主役は女性となってくる中で、これが落ち着いた後に自身のキャリアに返り咲く・・のは現時点でもなかなか難しい。企業によっては育休のみならず、復職のための制度設計なども検討されていますが不十分。それどころか、折り合いがつかずいったん仕事を辞してしまわざるを得ない問題も多々あります。

ただし、今の多様性の中、なんでもかんでも、あくせく・がむしゃらに働け―というようなものではないので、女性側にも専業主婦を選ぶか、キャリア再構成を図っていくか?の選択肢は必要になってきそうですね。

著:上念 司
¥1,463 (2023/02/15 03:49時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場
目次

企業や社会をうならせる女性のスキルやキャリアとは?

これから先の令和時代の女性はまさしく人財でもあり、その労働力の活用は企業側や社会も必要だといっています。夫の扶養内に入っている専業主婦でも活躍でき、また子育てが落ち着いた後の女性の新たなキャリア構築が今後の経済や社会の下支えの点でも重要なカギを握っているともいえます。

ですが、その際に必要になってくるのが、「女性側のスキル」です。つまり、①出産前までに磨いてきたスキル、②出産して子育て期間中に得たスキル、③今までのスキルから別のスキルに転換、がより重要になってくるとも考えられます。

では専業主婦や子育てひと段落後でも戦えるフィールドはどこ?復職した際の活躍の場は?という観点で独自調査をしてみました。しかし、今後その活躍の場を広げるためにはいずれも企業や国やパートナーなどのバックアップがあって初めて成り立つという前提でのシミュレーションともなっています。

【専業主婦でも戦えるフィールド】※企業がうまく女性の労働力を業績に繋げるための方向性を検討していると仮定

企業広報案件:常勤ではなく、企業PRや広報を在宅ワーカーとして担当(成果主義で査定)

自身のスキルを活かした情報発信:youtubeやココナラやブログなどで、自身のスキルや創作物などを通じて利益を得る

在宅ワーク:コールセンター、チャット対応、事務、翻訳などを自宅で業務→一部、在宅ワークから正社員の道もある

コンテンツ販売:電子書籍やオンラインセミナー、サロン運営など

広告・アフィリエイター:ブログやSNSなどで商品レビューや広告収入

起業:上記内容を含めて、企業パートのみではなく、自身で起業して企業とタイアップなどの道もある

バイヤー:メルカリとか楽天など様々ある媒体を用いて、仕入れ、転売などで収益を得る

シッティングや家事手伝い:就業時間が明確であり居住先から選びやすい。ただし資格などが必要な場合あり

【子育て後の企業でのキャリア構築】※企業受け入れや国の政策の後押しに関わるところが大きい

勤めていた企業に復職:同じ部門に復職、今まで積み重ねたスキルを重要視、他者にはカバーしにくいスキルならば重宝

勤めていた企業に復職:他部門に復職、給与は下がるがそこで新たなキャリア構築を行う

より好待遇の企業に就職:専業主婦期間中にスキルをより高め、子育て前よりも好待遇の企業に自信を売り込む

企業と専属契約:特殊スキル保有条件で、在宅勤務の条件を勝ち取って自宅で子育てしながら勤務

育休中にリスキニング;子育てで大変だが、スキルの学び直し(リスキニング)して新たな職を勝ち取る事例もあり

上記専業主婦時代に積み上げたスキルをベースに企業に売り込み(自分のスキルを売り込みに行く)

⑦いっそのこと、企業勤めから自身での起業に転向し、自分なりのキャリアスキルを構築させる

できるならば、子育てで大変な状況はパートナーと共に補い合い、主婦期間中にスキルの再構築や長所を伸ばし、作り上げた実績を基に企業に売り込みに行く、または自身で起業を行うことができれば面白いのかもしれません。

私も現職でいままで100人近くは中途採用面接に関わってきましたが、たとえブランクがあったとしてもその期間に自身の積み上げた実績や取り組みなどを自信をもってプレゼンをしてくる転職希望者もいました。そして、その中から狭き門を潜り抜け採用した方々のその後のキャリア構築の成功率は高かったです。企業側は応募者の目利きで色々パターンをもっており、その中でも、具体的に提案してくる応募者は一見に値すると考えている傾向があります。例えば下記の2例は実際に私が経験したパターンです。

業界関係者だが、専業主婦となって10年近くブランクのある方「私にはこれができます!今までに●●をして××という実績を作り上げた、本職から離れていたが、この専業主婦の期間に今までの●●のスキルと新たなスキルを組み合わせて××にチャレンジしてきました。その実績を御社の●●というプロジェクトで発揮させていただきたい!具体的な内容とその見込みは・・」

育休後専業主夫していた業界関係者「私は育休中に育児を介して●●に取り組みました。そしてその経験を生かして××してきました。この取り組みは御社の●●の活動に活かせると思います。子育ての経験で得たこの観点は企業成長の××という点で活かせると考えています、具体的には・・」

といわれると採用者の目つきもかなり変わってくると思います。本業とは離れた期間が長かったとしても、企業に違った角度で貢献することができるのならば企業側に逆に新たな気づきや需要を与えることも可能かもしれません。実際この2名のうち一人は現在はとあるプロジェクトを経験し管理職まで上り詰めています。

話はそれましたが、専業主婦でもよし、専業主婦を副業で補うもよし、キャリア育成ならば今までの集大成を基に企業に売り込んでもよし!子育て期間の女性は非常に大変な立場ですが、その逆境から得た力を発揮できる職業選択やスキル習得や経済的バックアップなどの点を企業側も国も広げていってもらいたいものですね。

本記事のまとめ

もう一度最初の図に戻りますが、

https://www.jil.go.jp/kokunai/statistics/timeseries/html/g0405.html

興味深いのが、2021年の20~30代の男性と女性の給与平均の伸び率を足して、ようやく1970年代や1990年代の伸びに匹敵しているという背景です。父親の給料の伸び悩みが如実に問題を大きくしています。この時期は家計の維持や子育て費用の捻出やマイホームなどを検討しなければならないのですが、男女2馬力でようやく過去と同等・・。

これだけを見るともはや共働きも重要な選択肢としてあがらざるを得ないという事かもしれません。

令和時代は、この逆境の中、生活防衛のため、また、女性側も持っている「自分自身の叶えたい夢」のために共働きをする時代にも入ります。外で働きたい!自宅で働きたい!子育てのみに専念したい!いずれにしても、女性の「令和時代における職業選択の自由」を推進できる政策のかじ取りを行っていってもらいたいものです。

一方で、打ち出した政府の一手、「育休中のリスキニング政策を推進する」は大炎上しています。

炎上した「育休中にリスキリングを」提案 育児に欠けた視点とは:朝日新聞デジタル (asahi.com)

本来はキャリア構築の際にはオプションとして重要なはずなのになぜ?

その背景には政府答弁や打ち出し方で、「育休=休み」として捉えたようなものになっており、いかに大変なのかの実情が分かっていないのではないか?という事で非難が相次いだようです。この政策の趣旨が正確に伝われば皆の認識も変わったかもしれませんが・・。

私も特性持ちの3歳と6歳の育児に追われ、仕事でほぼ朝から夜までいない妻の代わりに育児家事を担っています。そして私も原則フルワークで勤務しています。たしかに意識してリスキニングする時間を作るのは大変です。おかげさまで朝4時起きでリスキニングに励んでおります(笑)。

なによりも産後すぐなんてもはや戦場です。女性も、そしてそれを支える男性もこの期間を休みと思えたことはほとんどありません。(働いていた方がマシ、常に追われている感覚だ!と述べられている方もいました)

ただ私もこの「戦場で学んだスキル」を別に使いたいという事で色々取り組んでいます。(このブログもそうです)

すでにこの時点でリスキニングでもあり、皆さんもおそらく自主的にスキルの見直しをされている方も多いかと思います。

日本能率協会マネジメントセンター
¥2,035 (2023/02/15 03:47時点 | Amazon調べ)
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

政府も子育て期間中の人々に働き方の多様性を鑑み、「令和時代における職業選択の自由」の選択肢を与えるための国策の一環として「リスキニング」を打ち出し、復職やキャリア育成のバックアップを行うと銘打っておけば、風向きは変わっていたかもしれません。それよりももっと単純に、「復職時には補助金を出すとかシッター代の負担をより一層バックアップする」などの方策を出していた方がより働きやすくてよかったかもしれませんが・・

最後に、育児家事をしながらも夢を追い続けるママに贈る歌を下記に紹介してこの記事を閉じさせて頂きます。

育児家事仕事で自分の時間を割いてまでも頑張られている方のキャリアの道に幸あれ!!

令和時代を頑張るパパママ仕事育児...
【ワ―ママ号泣】ママの背中(入日茜)【パパも聴くべき!】 | 令和時代を頑張るパパママ仕事育児応援ソング大... 私は男だがこの曲を聴いて号泣した。育児家事仕事。多様化を迎える令和の時代。 その中で悶えながらも育児家事仕事を日々頑張っているママに対する最高の応援歌。 ママの悩...
\楽天ポイント4倍セール!/
楽天市場

にほんブログ村

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

海外での子育て事情や科学論文などから日本の育児に行かせる内容を情報共有していきます。自分の子が発達特性持ちなので、発達障害関連の話題も盛り込むかと思います。

コメント

コメントする

CAPTCHA


目次