【海外育児】ADHDの子にキャンプ!親の7つのギモンに回答!

ADHDの子の社会的スキルをいかにして伸ばしていってあげるか?

親側としては、一番気になるところではありますよね。私も現在真剣に考えています。

なぜなら我が子も特性持ちだからです。これからも二人三脚で進んでいく事になりそうです。

ADHDの子は注意力が散漫である事や、運動音痴、不器用さなど、日常生活に関わる面が出てくることもあり、

なによりも子供自身が悩んでいる事も多々あります。

ADHDには発達性強調運動症という障害も併発していることもあります。この「発達性強調運動症」とは、日常生活における協調運動が、年齢などに応じて期待される水準と比較して、不正確、時間がかかる、ぎこちないなど、いわゆる不器用といわれる状態といわれています。なので、苦手と思っておいておくと、周りと比べてなぜ自分はできないのだろうかと思い詰めるようになったり、自己肯定感を下げてしまい、より一層生活を送りにくくさせてしまう可能性もあります。

そこで、ADHDの子供たちにより自己肯定感を高めつつも社会的スキルを向上させてあげる一環として、

キャンプなどの野外活動を通じたアクティビティが注目を得ています。

実際にキャンプを含めた野外活動はADHDをもつ子の発達支援に大きく寄与することなどは既報で報告されたりしています。

これらによるとキャンプ参加中、またはキャンプ後に野外活動で得た経験は子供たちの発達の支えになっていたり、

発達特性のある子供において能動性や自己肯定感の向上なども報告されています。

そこで日本だけではなく、ADHDの子にとってのキャンプの重要性について、海外のADHDの子に対する情報サイトの中で紹介されていたので、今回はその点を紹介したいと思います。

「ADDITUDE」という下記のアメリカのサイトからの情報を引用しています

アメリカでは子供たちのポピュラーなactivityとしてサマーキャンプが挙げられています。健常者だけではなく、ADHDの子にも非常に有用であり、先に述べた「発達性強調運動症」の改善にこれらの野外活動が寄与する可能性も示唆されています。子供たちが社会的スキルを構築し、長期的な友情を築く上でも有用であることは多方面でも言われていますね。

この海外サイトの独自のアンケートが行われてますが、「ADHDの子の親御さんの62%が子供たちに最優先して機会の場を作っていたのは、「友達と時間を過ごして過ごす」という点であったようです。

また、今後子供の夏の計画について考える際に何を優先するかという問いに対して、

「好きなことをして自尊心を高めさせる」「屋外で活動する時間を取る」「友達と過ごす時間を作る」が上位3つを占めていました。

この3要素を持っているのが「サマーキャンプ」などの野外アクティビティというわけです。

とはいえ、ADHDの子を、たくさんの子供がいるキャンプの場に送り込むのは抵抗があるのではないか?という不安もあります。

そこで、上記のサイトでは、その誤解を解くための「ADHDの子を持つ親御さんに向けての7つのアドバイス」を紹介しています。

これは日本でも神経発達症(ADHDやASDの子)をキャンプに参加を検討する際の参考になるかもしれませんので、海外記事中から日本でも活用できそうな点を抜粋してまとめました。

それでは順を追って紹介していきます。

①ADHDだからといって特別なキャンププログラムに参加する必要はないか?

特別なカリキュラムに参加する必要はないとしています。

ただ、子供の特性や長所や短所はどこにあるのか?は引率者とコミュニケーションをとる必要があると述べていますね。

管理スタッフはその対応がある事からも、ADHDについてカウンセラーとキャンプスタッフを教育する必要があるとしています。

②キャンプスタッフは自己表現が苦手な子をサポートしてくれるのか?

親としては子供の特性を事前にスタッフに伝えるのと同時に、このキャンプ参加が子供にとっての「コミュニケーショントレーニング」の場である事を伝えておく。でなければ、能動性を重視するキャンプの場ではスタッフと参加者から誤解を生むかもしれません。そのため事前に伝えて、スタッフの声掛けでグループに加えてもらうように依頼することも重要としています。

③ADHDの子は年長者や大人に依存しているが同じ年齢のこと遊べるか?

社会的に苦労しているADHDの子供の多くは同じ年齢の仲間よりも自分より年下の子に愛着を形成するとされています。

つまり、自分よりも年齢の低い子と協調性を保ちやすい傾向があるとの事です。という事は、色々な年代の子が参加するキャンプや参加者の状況を事前に確認しておき、年齢構成を把握しておくのも大事かもしれませんね。

またADHDの子でゲームに没頭してるような子も、事前にキャンプスタッフに伝えて置いたり、対応にゆとりがある年長者ならば、仮に子供が一方的にゲームの話をしてもおおらかに受け入れてくれやすい状況でもあります。その子に様々なバックグラウンドがあったとしても、周りの大人が受け止めてくれる、もしくは話を促してくれるきっかけを作ってくれそうです。

④子供を友達と兄弟と一緒にキャンプに参加させてもいいか?

これに関しては、親次第でもあり、子供にとって役に立つかどうかの判断は都度行うべきとしています。

ただ、ADHDの子は自分のリズムがあったり、親しい周りの人に依存するかもしれないので、友達や親族とかかりっきりになってしまうと真のトレーニングに繋がらない可能性もありますので要注意です。

⑤キャンプ関係者から、チームでの行事や雑用に参加できていないといわれた場合どうするか?

「子供が参加したいと思っているのにできない状況なのか?」「言われるまで待ってしまっている状況なのか?」「言われ方に戸惑って対応できていないだけか?」「それともいやな気分になっていて帰りたいのか?」などなど、様々な理由がありそうです。

今一度スタッフに子供の特性を伝える事が重要です。また、親として事前に子供にキャンプでのふるまい方をちゃんと伝えられたか?キャンプが始まる前に家庭でトレーニングしたかを内省する必要もありそうです。

こうならないためにも、キャンプ参加前に、まず家庭内で料理や雑用のトレーニングを行う事が良いでしょう。

子供がキャンプに参加したいという意向があれば、ある程度の事前トレーニングも聞き入れてくれるでしょう。

⓺ADHDの子がキャンプに参加する前までに行うべき事は?

ADHDの子は多くが「視覚有意」となっています。なのでイメージ先行なところが大きいため、キャンプの事前下見や周辺地域の確認を行うのがベストかもしれません。またキャンプ場のツアーを予約して先に親同伴でキャンプしたり、webサイトを見てレイアウトや雰囲気を確認するだけでも不安はぬぐえるかもしれません。

最も大事なのは、キャンプが始まる前にスタッフの写真を見て確認しておくのも大事です。もう一歩踏み込んで事前挨拶ができればよかいもですね。

また、「キャンプではみんなと仲良くする必要はない」「意見の違いがあって当然」「いろいろ言われて傷つくこともあるかもしれない」事も心構えとして持っておくように伝えておく必要がありそうです。「この場は学びの一環なので、気にすることはない。みんなそれを学びに来ているから。」と子供を安心させることが重要であるとも述べています。

⑦子供がキャンプに合わなければ、キャンプから撤退させる必要はあるか?

ADHDの子をキャンプの目的を考えると、本来は、実りのある経験を得てもらうためのものであり、事態を好転させるきっかけの一つとして参加させているはずです。同じ年齢の仲間と一緒に暮らす方法を学び貴重な場でもあります。すでに社会的に苦労していて学校などにも行けないような状態であれば、多少の負荷はかかりますが、キャンプはリハビリの観点からも重要になります。

ここで大事なのは、安易に「嫌ならここにいなくてもいいよ」といわない事となっています。自分の快適なゾーンに入りこんでしまうことになりかねないからです。本来はこのキャンプは対人関係においては安心感を得られる場でもあります。なので、先に挙げた項目の予防線を張っておいてあげた上で、乗りきらせることを前提で考える必要があります。そして終わった後に、不快に感じたことはあったかもしれないが、よくやり切った!と最大限ほめて自信につなげてあげることが重要ですね

キャンプを成功させるうえでの一番のきーばーそんは親です。子供を心配するあまり子供のキャンプ経験を台無しにする行為もありますので注意しましょう。推奨されていない親側の行動として下記の物が紹介されていますので、注意したいところであります。

・キャンプを管理しすぎる

・子供に電話をかける or 電話に出ることを要求する

・キャンプに能動的に参加しないことをいちいち心配しない(その場で過ごせただけいい)

・今回がすべてではない。ダメなら来年があるという親側のゆとりを持つこと

以上7つの項目が記載されていましたが、発達特性の子にとってキャンプはとしては比較的安全性が担保されており、熟達したスタッフや、同じ仲間意識を持った子供と触れ合える最適な場でもあります。ADHDの子にとって大事な「野外活動でのリハビリの場」という事になるので最大限活用をしていきたいものではありまね。

仲間と共に能動的なアクティビティに参加することで、冒頭に述べた発達性強調運動症のケアに繋げるための布石にもなるかもしれません。うちの子も小学校に入った後はサマーキャンプにチャレンジさせたいと考えています。

同じ発達特性を持っている親御さんへの情報の一環になりましたら幸いです。

ご感想などあればコメントを頂ければ励みになりますのでよろしくお願いいたします。

●日本の主要キャンプクラブの一覧も参考の一環でリンクを張っておきます。ご参考になれば幸いです。

東京YMCA 

PAL 

Nature Kids

NPO法人「アサヒキャンプ名古屋」

体験活動協会FEA(福岡)

そらまめキッズアドベンチャー 

トムソーヤクラブ 

NPO夢職人 

あいす・おおさか 

過去より神経発達症の子供に対する環境調整の重要性は述べられています。家庭内キャンプで実践する前に一度読んでから、家族内で環境調整しつつ子供のケアを行うのもありかもしれません。

著:平山 諭
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著:くるめSTP書籍プロジェクトチーム, 編集:山下裕史朗, 編集:向笠章子
¥3,960 (2023/02/22 01:32時点 | Amazon調べ)

またキャンプのイメージを付けるためにハンモックで感覚を付けてみるのもアリかもしれません。というのかこんなユニークなのがあったのか?という感じです。私自身が試してみたいです(笑)

春から夏にかけての、皆様の最適なキャンプライフを願っています!

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この記事を書いた人

海外での子育て事情や科学論文などから日本の育児に行かせる内容を情報共有していきます。自分の子が発達特性持ちなので、発達障害関連の話題も盛り込むかと思います。

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