【ADHD】海外成功者の転落から学ぶ真のマネーリテラシー

ADHDとビジネスの成功・失敗:FTX創立者サム・バンクマン=フリード氏の事例を中心に

海外記事で興味深いものを見つけました。最近、Inc.comの海外ニュースで注目されているトピックが出ていました。それは、FTXという暗号通貨取引会社の創立者、サム・バンクマン=フリード氏の裁判に関するものです。コレを見たときには正直色々と考えさせられました。事件の経緯と、どこが気になるポイントであったのかを順を追って紹介します。

これは今後、日本においても色々と考えなくてはならないポイントであるかと感じます。

海外ニュースのInc.comからの引用です。
「Plenty of Entrepreneurs Have ADHD. Why Are Sam Bankman-Fried’s Lawyers Bringing It Up? | Inc.com」

1. サム・バンクマン=フリード氏の裁判の背景

2023年10月、31歳のサム氏は政府から仮想通貨の詐欺的な方法での不正行為を理由に訴えられました。具体的には、顧客の資金を不正に流用し、自身の利益を増やすための策略を練ってます。結果として大成功を収め、成功者として全米でも名が轟いた起業家の一人とされています。ただ、2023年初等に詐欺的な行為が見つかり国家から訴えられるに至ってます。
非常に綿密な計画の上で行われた犯行ということになっており、事前の計画性や周囲もその事実と影響を知った上での行為であったということと、アメリカの政府当局者から告訴されたという事で注目を集めている問題です。

2. ADHDとの関連性

サム氏は逮捕された際、そのタイミングでADHDと診断されました。彼の弁護団は、サム氏にADHD治療薬のアデロールを投与すべきだ!と要求し、今回の事件の背後にADHDのために注意力不足や衝動的だったために引き起こされた可能性があると見解を述べました。しかし、当然のごとく司法省はこの要求を受け入れませんでした。その理由としては、「不当な同情を生む可能性がある」として受理しなかったとなっています。いかにも合理的なアメリカっぽい考え方ではあります。今もなお係争中で今後の動向が気になるところです。

3. ADHDとビジネスの関係性

Inc.comの記事では、ADHDを持つ起業家が多いこと、そしてADHDがビジネスの成功に貢献する可能性についても触れてます。ADHDを持つ人々は、独自のアイデアや実行力を持つことが知られていますが、この特性は諸刃の剣のようなもので、その人の不器用さや生きづらさにも反映して来ることも周知のとおりかと。では実際に、ADHDであったとしても成功を収めている起業家たちは今回の事件のことをどう述べているのかも気になるポイントですね。実際に公開されているADHD起業家たちの声を集めてみました。

4. 専門家の意見

アラン・メックラー氏やトレイシー大塚氏、ジェシ・ロメロ氏などADHDでありながらも成功を収めてきた、多くの専門家や起業家がこの事件についてコメントしています。彼らの意見は賛否両論で、ADHDとビジネスの関係性、そしてサム氏の行動についての見解が以下のように出ています。

オンライン・メディア起業家の一人であるアラン・メックラー
「ADHDがサム氏の行動の説明、あるいは同情を買うための手段として使われることを「とんでもないこと」だと考えている。「言い訳に使いたいのなら別だが、かなりお粗末な言い訳だ。サム氏は、自分がビジネスでミスを犯したことを自身で認めているが、「私が経験したすべての問題で、善悪の区別がつかなかったはずがない」と述べています。

一方で弁護する声も挙がっています。

「賢い女性のためのADHD」の著者で、同名のポッドキャストのホストを務めるトレイシー大塚氏
「ADHDというと、怠けている、集中力がない、頭が悪いというイメージを持たれる」「(ADHDの人は)恐れを知らない傾向がある。しかし実際は問題解決能力があり、一般的には問題ばかりが目につくところにチャンスを見出し、本当に粘り強い」「衝動的で、頭の回転が速く、しばしばグレーゾーンで仕事をする方が快適な事がある」「”それが少しコントロールできなくなるのはわかるでしょう」という弁護の声明も出してました。

コーチング・プラットフォーム「ADHD Female Entrepreneurs」を設立したジェシ・ロメロ氏
「長い間、この症状にはスティグマ(汚名)がつきまとい、あるいは実在しないのではないかという疑念があった。彼女は、自分のような起業家がADHDにまつわる物語を取り戻し、それが起業家にとってどのようにポジティブに活用できるかを示すために働いてきた」
「他のADHDの起業家たちにも、本当に悪い光が当たることになった」
「ADHDを持つ人が権力を持つことに対する人々の見方が変わらないことを願っている。自分がADHDであることを知り、それを活用し、自分の脳をサポートすることに取り組めば、このような言い訳は出ない」
という意見もあります。

ADHDであることとこのような大きな成功の光と影が見えたことに対する賛否両論がでてます。

日本でも、よく犯罪を起こした際には「精神障害の有無」で刑期が関わるということが往々にしてあります。しかしADHDは、成長に伴い「分別がつく」「特殊な能力が開花する」ということもあり、状況を判断する土壌は、その方の成長の軌跡に関連する可能性もありそうです。

お金を稼ぐことをゲームのように感じたならば、結果として大成したとしても「真のマネーリテラシー」からは遠ざかることになり、大事になることがあります。

成功の対価として「お金」は「見える化」し易いものではあるが、単にスコアのようにお金を稼ぐことに注力をすると、その先にある事象に目が行き届かないことも多々ありそうです。

5. ADHDと倫理教育

ADHD児に対していかにリテラシーや倫理観を体得させるか?それは決して容易いわけではありません。
しかし、こういう事例を通じて、事前に教えておいてあげるということが極めて重要だとも感じさせられます。
では具体的にどのような手法があるのかについて述べてみます。

①具体的な例を用いる:抽象的な概念よりも、具体的な例や実際の状況を用いて教える方が理解しやすい。
②短いセッションで教える:長時間指導よりも、短い時間で教える方が効果的。何度も繰り返し教える。
③視覚的な教材を使用する:絵本や動画などの視覚的な教材を使用、倫理的なシチュエーションや選択を示す。
④ロールプレイを取り入れる:実際に役割を演じることで、どのような選択をすべきかを体験的に学ぶ。
⑤正しい行動を賞賛:子供が倫理的な選択をした際に、その行動を賞賛しポジティブなフィードバックを与える。
⑥日常の出来事を教材に:日常生活の中で起こる出来事や問題を取り上げ、それに対する適切な対応や選択を一緒に考える。
⑦感情の認識と管理:ADHDの子供は感情のコントロールが難しい自分の感情を認識し表現する方法を教える。
⑧繰り返し学習:同じ内容を繰り返し教えることで、深く理解させる。
⑨家庭内での模範行動:親や家族が日常生活で倫理的な行動をとることで、子供に模範となる。
⑩コンサルテーション:必要に応じて、専門家やカウンセラーと相談し、アドバイスを受ける。

特に今回のケースだと、⑥に当てはまるでしょう。世界で起こった現象を基に教材とし、そこから正しい行動は何なのか?を
④を用いてロールプレイをする。そして、⑧や⑨に結びつけていくと行った感じでしょうか。そして、正しい識者の教えとして⑩でマネーリテラシーを強化する。という流れになろうかと思います。

我々は今もなお、ADHDを一つの個性としてみなすように動いていますが、このような「真のマネーリテラシー」も子どもたちに伝えていく必要もありそうです。そうすることで個性はさらに強みとなり、間違った方向に向きにくくなるかもしれません。

6. まとめ

ADHDを持つ人々のビジネスでの成功と失敗、そしてそれに関連する倫理的な問題は、今後も注目されるテーマとなるでしょう。私たちも、このような事例を通じて、ADHDという個性を理解し、それを活かす方法を考えていく必要があると感じます。

お金は単なるツール。このツールで自身や他者を不幸にしてしまうことの辛さと怖さを子どもたちに伝えていくためにもベンチマークとなる話題になるのではないかなと考えます。

私もADHDと戦いながら、今の今まで戦ってきましたが、マネーリテラシーにおいても何が善悪なのかの判断はできるつもりです。すべてをこのようなカテゴリーでくくられてしまうと誰のためにもならないということになります。変な誤解に繋がらないように、冷静に物事を見ていきたいものだと思います。

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この記事を書いた人

海外での子育て事情や科学論文などから日本の育児に行かせる内容を情報共有していきます。自分の子が発達特性持ちなので、発達障害関連の話題も盛り込むかと思います。

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