【不登園】幼稚園の園児の人間関係は小学校の不登校に影響するか?

COVID-19による限定された環境も終わり、新たな日常を取り戻してきています。
しかし、この時期の遺した爪痕は大きく、今もなお、子ども達の心を蝕んでいるともいえます。

下記の通り、COVID-19の3年間で生じた諸問題はかなり大きなものでもあります。
このCOVID-19の期間はあまりにも大きな影響を子どもに与えたのだという事が良くわかりますね。

特にこの時期の様々な要因の影響で小中学生の不登校の数が急上昇しています。

では、小中学生の不登校は今一体どれ位いるのでしょうか?

令和3年度(2022年)調査では小・中学校における不登校児童生徒数は24万4,940人と報告されています。
1998年に不登校における定義が固まり、現状の認識と変わらなくなった段階よりも2倍近く増えています。
さらに9年連続で増え続けている状況でもあります。

母数を全校生徒数として、各学校での不登校者数の内訳としては、
✅小学校では8万1498人で全体の1.3%
✅中学校では16万3442人で全体の5%
✅高校生では5万985人で全体の1.7%

となっています。

理由は様々ありますが、不登校の理由として、

※半数近くが「無気力・不安」
※学業についていけない
※人間関係・いじめ
※本人の気質・精神疾患
※様々なストレスやイベントによるトラウマ

などが挙げられます。

数と率においては中学生が多いとなっていますが、中学生に至るまでの小学校の時期の問題も見過ごせません。
義務教育ともいえる小学校と中学校、この時期の子どものこころを護る事が重要であるとも言われています。

我々親側も、子どもの不登校の理由を特定し、それに応じたケアを考える必要がありそうです。

今回は、特により早期のタイミングである幼稚園の不登園に焦点を当てているアメリカからの論文を1つ紹介したいと思います。

【幼少期】幼稚園の園児同士の関係性は小学校の不登校に影響するか?

【論文】Kindergarteneres’ Peer Relationships and Early School Absenteeism
【J Appl Dev Psychol. 2023 May-Jun;86:101529】(アメリカ:オハイオ大学)

【何について調べているか?】

毎年、何百万人ものアメリカの幼稚園児が幼稚園を過度に欠席しており、4人に1人が少なくとも学年の10%を欠席しているという背景があります。日本よりも高い割合で不登園になっているというかなり厳しい状況を物語っています。
この論文はアメリカ中西部の都市にある64の教室と15の学校に通う801人の幼稚園児からデータを収集して解析。
そして、就学前から小学3年生までの状況を通じて確認を行っています。
幼稚園児の仲間関係が不登校とどの程度関連しているのか?肯定的な仲間関係が在学にどう影響しているのかを主要なテーマとして確認している試験となってます。

【何が分かったか?】

今回の報告では、幼稚園児の人間関係や園児間の絆は特に不登校には特に影響せず、クラスメートとの関係性にも影響を与えていなかったとされています。しかし、教育水準の低い家庭の子どもの方が、教育水準の高い家庭の子どもよりも、同級生との関係により強く影響を与えており不登校に影響していた。という結果でした。

【日常にどう活かす?】

幼稚園での振る舞いが小学校にどう影響をするかを気にする親御さんも多いかと思いますが、アメリカでのデータでは今のところ関係性までは見えていないようです。もちろん文化的な背景の違いはありますが、幼稚園ではお互いの距離感がつかめていないのという事もありますし、安心感のある守られた環境でもあるため問題が少ないとも言えそうです。
それよりもご家庭での影響の方が大きいという傾向ですので、安心感のある過ごさせ方をご家庭で配慮していってあげたいものではあります。

今回の報告では家庭内の教育水準や養育環境が小学校における不登校に関連していそうでしたので、そちらの方が大きな問題でもあると言えるでしょう。家庭内での不安が外にも反映されているという背景もありそうです。
日本でも「家庭の経済状況」や「親の共働きによる疲弊」や「園児の家庭での過ごさせ方」などが問題になっています。
これらの問題の解決が特に早期の不登園、不登校の回避に繋がる可能性を高めそうです。

具体的にはどういう対応を取るか?ですが、

【家庭の経済状況】
※第三者の助力を得る
※経済的に厳しくとも子どもには愛情をもって接する
※コミュニティを活用して相互補助

【共働きの疲弊】
※第三者の助力を得る
※育児休業制度を有効活用する
※仕事環境の再検討

【家庭での過ごさせ方】
※夜はスマホ・タブレットから遠ざけて睡眠時間の確保
※体を動かす遊びを中心にする
※子どもの興味の赴くままに過ごさせてあげる

などなどが例として挙げられるかと思います。
ご家庭の環境もあるかと思われるので、色々と組み合わせて子どもを見守っていってあげる必要がありそうですね。

今回のサマリー

✅アメリカでは園児の4人に1人が少なくとも学年の10%を欠席しているという背景がある

✅幼稚園児の人間関係や園児間の絆は特に不登校には特に影響せず、クラスメートとの関係性にも影響はなかった

教育水準の低い家庭の子どもは同級生との関係により強く影響を与えており不登園に影響

✅園児では家庭での養育環境や教育環境の要因が特に大きいと考えられる

ADHD(注意欠如多動症)
自閉症スペクトラム症
学習障害 限局性学習障害

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この記事を書いた人

海外での子育て事情や科学論文などから日本の育児に行かせる内容を情報共有していきます。自分の子が発達特性持ちなので、発達障害関連の話題も盛り込むかと思います。

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