海外では、日本で言う「自己肯定感」は「自尊心」として表現されます。
日本も自己肯定感の低さがよく問題視されていますが、同様に海外でも「自尊心」の低さが人々の成功から遠ざけてしまう要因でもあるということがよく語られてます。自信満々なイメージのある欧米人でも「自尊心」を維持するのが大変っていうような時代になってきました。
特に最近、男性が女性に対しておく手になっているっていうのが世界的にも問題になっているようです。遠からず日本においても、最近、昔のようにギラギラして女性にアプローチを掛けてくる人っていうのもだいぶ減ってきているような気もする・・・(気のせいかな?)
特に最近は、男性における「自己肯定感(自尊心)」の低下も問題視されているっぽい。カウンセリング関係の本を読んでいてもそれを強く感じる。たしかに大変なんですよ。これには色々と背景がありそうです。
例えば日本の場合、男性における自己肯定感の低下の要因は様々あります。例えば・・・
などなど・・・数え上げると色々とありそうです💦
海外論文を見ていて、自尊心に関連する話題があったのでいくつかあったので、それを分析して要約してみました。
その結果、海外における自己肯定感の問題点と、逆に言えばそれを改善すれば「人生バラ色じゃね?」というような感じもしましたのでシェアしたいと思います。
目次
- 過剰補償
- 承認欲求
- 完璧主義
- 比較主義
- 過小評価
- ボディランゲージの低さ
- 謝罪が習慣
- 自尊心の低さはコミュニケーションを阻害
- リスクを恐れてしまう
①過剰補償
これは元々スポーツ心理学でも話題になっていたものではあるが、自信のない人は自分の苦手なことや不安なことを相手にバレさせないようにすることを指す。
自尊心の低い男性はよく、自分の不安を相手に知られないようにしったかぶったり、自分の得意なところだけを堂々と自慢したり、形から入りすぎて中身が伴っていなかったり・・・などなど虚勢を貼りがちだったりするようだ。
表面上は自信ありありに振る舞うわけだが、心の底には空虚さや不安があり、それが後々の歪みを生んだりする。
そう、あたかもきっちりとした外見できっちりとした装備とカムフラージュしているようなイメージを全面に出しているが、実は内心の憂いは半端ないものを抱え込んでおり、不安でいっぱいなのだっていう感じなのかもしれない。
②承認欲求
人の目を引きたいあまり、過剰なパフォーマンスやSNSで過剰な表現を使ったり、イエスマンで有り続けて共有を示すふりを徹底したり・・・など。相手に表面的に好意的に振る舞うことで興味をひこうとするあまり、後々に言動と行動が伴わない状況となり、相手に対して不信感をつのらせてしまうパターン。
つまり自分軸がぶれており、毅然とした態度が取れないという自尊心の低さが影響すると語られている。
このケースは外見は自信満々で振る舞っていそうに見えるが、内心他者に依存しなければ成り立たない典型例であるとも言われており、他者依存=注目欲求=承認欲求という流れになっており、自分軸がありそうで実は他者理解が全く追いついていない。こういうパターンも自尊心の悪いところが全面に出てしまっているとも言えそうです。
こうなっちゃうと、見た目はいいなぁと思いきや、付き合ってみると、「あれれれれ?」と思うことも多いのではないでしょうか?尊大な自尊心は逆にマイナスになってしまうというケースなのかも?
③完璧主義
これはある意味、自分のキャパを超えて何でもかんでも手を出してしまう。さらに一旦こだわり始めたら再現がないほどこだわってしまう。そして、他者からの指摘も受け付けず、もしアドバイスでもしようものなら逆に侮辱されたのではないかと勘違いすると言ったパターン。
そしてそれだけ色々と取り組んでおきながらも意外と結果としては周りと波長が合わずどれも中途半端になってしまう。という自尊心のマイナスイメージから生じるコミュニケーション上の問題も指摘されている。
外見上は他者から見ても自身に満ちた落ち着きがあり安心感がある・・・と思いつつも、内面はそんなこたーない。ただ時分の思い通りにことが運ばなければ気がすまない。完璧を追求するあまり、周りのことは気にしない・・・という対照的な存在になってしまう・・・ということも往々としてある。
④比較主義
自尊心が低いとよく他者と比較して自分はどうか?ということにこだわりを持ち続けることになってしまう。また他者の成功を喜ぶというよりも、脅威に感じたり自分と比較してどうかということに意識が向きすぎてしまい、常に他者にも自分にもゆとりの無さを示してしまう事になってしまう
そしてその刺激がモチベーションとなってしまっているため、人を蹴落としたり陥れたりすることも容認するようになってしまう。逆に自分より優れた人を知ってしまった場合は、かなり落ち込み立ち直れない。または復讐心で物事をみてしまうため、周りや自分自身にも悪影響を着たしてしまうこともある。
人と比較することにより肥大化した自尊心は歯止めが効かなくなり他者からの不信を買うことになる
人と比較することで矮小化した自尊心は、その人の立ち直りを阻害して他者からの不信を買うことになる
つまりは人と比べることそのものが自尊心の負のスパイラルに陥ってしまうことを物語っている
⑤過小評価
①~④まで紹介した内容は過大評価、または自分を尊大に見せることで自分を守るという自尊心のマイナス面を伝えましたが、逆に自分自身を過小評価をしてしまうことにより自分の今までの努力や他者と比べてしまうことで自虐的に考えてしまうということを簡単に考えたりしてしまいます。
この手の手法でコミュニケーションを取ってしまうことを「自虐ネタ」とよく言われるが、自分を卑下することで人から評価を得ることに慣れてしまっている事が自尊心の負のスパイラルに陥ってしまっています。
このようなことを繰り返してしまっていると、自分の評価が下がることを認識し続けるサイクルとなってしまい、ちょっとした失敗を短期的に判断して自尊心(自己肯定感)を下げてしまうということになります。
そうなると、他者から見ても、笑えない状況になってしまうのは目に見えてしまいそうです・・・。
⑥ボディランゲージの低さ
自尊心が低い人はボディランゲージが少なく、人との長い時間のアイコンタクトを避ける傾向があります。
そして、人との間の緊張から猫背になったり、肩に力が入ったり、仏頂面で腕を組んで不快感を示したりなど、自分自身の意思表示の苦手感が自尊心の低さを相手に知らしめるポイントにもなってしまう。
さらに、わざとこの自尊心の低さを示すことで相手とコミュニケーションを取る術を採っている人も増えています。人と議論するよりも、自分を小さく見せることで良好な関係性を築いている・・・。という事も皮肉なことです。
相手の同情を買えない場合、または相手と対等である必要があるにも関わらずこのような行動をし続けてしまうと真の関係構築からは遠のいてしまうということにもなりそうです。
⑦謝罪が習慣
自分に火がないのに、つい「ごめんなさい」を多用してないか?でもこれって周りからするといつも裏目に出る。過剰に誤りすぎることで、自分の非を洗い流しているだけではなく、自信のない人間だと思われてしまう・・・。
さらにアメリカのビジネスシーンの場合だと、謝罪はプラスにはならない。あちらは素直に「I’m sorry」とは言わない。完全に非を認めることになり力関係が逆転してしまうからだ。(今回は特に海外でも自尊心が低いパターンを示しているので、だからこそ自尊心の低さにも挙げられている)
謝ることが習慣になっている人は、それが相手のためなのか?自分を守るためなのか?という点で考えても良いのかもしれません。意外にも相手は謝罪よりも対等なやり取りを求めているというケースが結構多くありそうです。
⑧自尊心の低さはコミュニケーションを阻害
今まで述べた内容のことから、ディスコミュニケーション(コミュニケーションが阻害)に発展することも考えられます。そのためノイローゼのようにこの負のスパイラルは回りだし、自分は他者から愛されない、拒絶される、見込みがないと思いこんでしまい、その先のコミュニケーションを断絶させてしまう恐れがあるということも考えられます。
⑨リスクを恐れてしまう
リスクがなければチャンスは限られてしまう。恋愛もそうだが、ビジネスにおいても。その先に成功や幸せが見えていたとしても身を引いてしまうこともありえます。
ヒトは常に何かしらのリスクに晒されて生きている。だからこそその中で、幸せを掴み取ろうともがいている。もがくからこそ失敗もあるが成功もある。そして失敗は成功の種だと知っているから行動をし続ける。
自尊心は裏返してみれば「勇気」や「行動力」と同じ語源なのかな?と感じたりもします。
以上、9つ程、海外の論文やニュースで述べられていたものを要約してお届けしました。
これって、要するに①~⑨をまとめると
「他者からの承認や評価に惑わされず、自分軸と専門性を持って謙虚に行動する!ときに失敗もするが、自信を過小評価しない情熱的に生きてリスクを取ることを恐れなければコミュニケーションの道は拓ける。」それが恋愛もビジネスの成功も近づける「自尊心=自己肯定感」だろうという事です。
日本でも十分に通用するのではないでしょうかね?日本も欧米の文化の影響を色濃く受けており、恋愛スタイルやビジネススタイルも欧米よりです。
一方で日本の国民性は「奥ゆかしさ」が求められてきました。さらに日本人の「謙虚さ」は欧米とは違った解釈にもなったりします。
相手に「明確に自分の意志を伝える(火)」上で、自身も「謙虚(水)」になる。この火と水のバランスをうまく使い分ける事が、和洋折衷の自己肯定感を鍛えていく秘訣なのかもしれませんね。
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